UA / 泥棒
victor
VIJL-60093
LP
2002
JP
リリース当時はUAに興味はなく、このジャケもタイトルもふざけてんのかと全く意に介さない感じでした。
その後も私とUAとの接点はないかと思われましたが、転機となったのがフィッシュマンズの最初のリユニオンライブです。AXだったでしょうか。確か2004年くらいですかね。もう10年以上前になりますか。
この時のUAのステージは圧倒的でした。頼りない天使を見事に歌い上げる伸びやかなボーカル。凛とした佇まい。私は一瞬にして彼女の世界に引き込まれました。
ただ、彼女の過去作などを遡って聴いていても、グッと来るものと来ないものがハッキリ分かれていましたね。何でもかんでもいいわけではありませんでした。特に打ち込みのクラブミュージック風の楽曲は正直つまらなかったです。
だから、Ajico を通過した直後にリリースされたこのアルバムがいちばんしっくり来るんでしょうね。
一音一音に血が通っているのが感じられて、生身の音がよく響きます。
インナー、歌詞カード付きです。
アートワークから歌詞カードにまでトータルで統一した世界観が表れています。
アナログはこのアルバムを表現するのに最も適したメディアではないでしょうか。